・実際のデータの解析,逐次反応の場合,計算,4状態の場合

では,4状態の場合の逐次反応の場合の持続時間の分布を計算してみましょう.


この反応における観察できる反応は,

と単純化できます.
我々が観察している持続時間は,t,です.
3つの反応,それぞれのイベントは判定することができません.
もし,最初のイベントが,t1,であったなら,その次のイベントは,t2は0~t-t1,とならなければなりません.
最後の反応は残りの時間ですので,t-t1-t2,となります.
それぞれの時間である確率は,それぞれの時定数,α,β,γによって決まり,

となります.
規格化をすると,各反応の分布は,

となります.
つまり,t,であるためには,それぞれの確率の積となりますね.
そして,その,t1を0~t,t2を0~t-t1に渡って積分すればいいのですから,

が求めたい,t,の分布となります.
整理すると,


解は,

となります.
これを整理すると,

となります.

この関数も,3状態の逐次反応と同様に,ピークを持つ関数となります.

l t r